「積層ゴム型にFRPジャケットを作る」

シリコーンゴムをガーゼを挟み込んで薄く積層して型を作ったら、ジャケット(バックアップ型)で補強して変形を防ぎます。石膏作業の項目読んで、石膏でジャケットを作っても大丈夫です。

今回はFRPでジャケットを作る解説です。

白いのでシリコーンと見分けがつきませんがポリ樹脂にタルクを混ぜたゲルポリを塗っています。ポリエステル樹脂に硬化剤を攪拌してからタルク粉を混ぜて粘度を上げて行きます。手早く作業します。大き目の容器で混ぜるとやり易いです。ゲルポリの目安はバターのような固さです。タルクの品種によって硬さが違うので何グラムとか何ccだとか言えないのでイメージで…。シリコーンの上にバター状のゲルポリを塗り付けるって事です。

FRP作業に慣れてくると時間調整が出来るようになります。硬化剤の量と室温で調整するのです。これもメーカーごとに性質が異なりますのでテストして掴むしかありません。通販で素材を購入していますが、業務用の素材なので商品名などで判断できませんから私も新しい素材を買うたびにテストして掴んでいるのです。ポリ樹脂と硬化剤の量は分量の範囲が広いのです。私の場合は1%~8%くらいまで使い分けて作業しています。それでも攪拌さえすれば固まるような素材なのです。

ゲルポリが垂れなくなったらガラスクロスを貼り込みます。(通常はガラスマットを使います。クロスを使うのは自分の癖です。)

全面にクロスが貼り込まれた状態です。

マットとクロスの違いについて…

ガラスクロスを使うのは自分の好みなのです。普通はガラスマットを使用します。画像はガラスクロスです。マットはワタ状にフワフワしたガラス繊維の布です。ガラスクロスには縦横に繊維が走っていて方向性があるので割れる危険性があると言われています。マットは毛足の短いガラス繊維がランダムに重なっているので方向性に問題が無く何にでも使用できる素材です。自分は自宅でカットする時に繊維くずが散らばってチクチクするのが嫌なので、毛足の長いクロスを使用するのです。作るものが造形作品であり、実用品では無いので過度な強度は必要無いのです。実際の話、作品を落下させて割れた事は一度も無いので問題は無いのです。

ガラス繊維を全面に貼り込んだら、薄いゲルポリ(ゲルコート)を塗り付けます。タルクを少し混ぜて牛乳くらいの固さのゲルコートを使用します。繊維に染み込ませながら塗るためです。タルクが多すぎると染み込んでくれないので注意です。タルク無しのポリ樹脂でも良いのですが、流れて来て作業しにくいのでゲルコートを作って塗っています。ポリジャケットはこの塗り込みで完成させますので多少の厚みも欲しいからです。

カップに残ったゲルコートにタルクを足してゲルポリにして、盛り付けたい部分に盛ります。繊維の縁が出っ張っていると作業中にケガをする危険性があります。そのような部分に最終のゲルポリを塗って隠すのです。

これは同時作業しようと考えていたもう一つの原型に不備が見付かったために、この型に大量のゲルポリを使った結果です。厚みがありますし見た目にもキレイに成型出来ました。が…こんなにキレイに作る必要が無いのです。もうひとつ上の画像のようなジャケットで十分機能します。作品の表面としては汚いのですが…もうひとつ上の画像のジャケットでも硬化後はヘルメットのような固さになります。これは贅沢のし過ぎです…。(機能的には問題ありません)

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