6.粘土原型を石膏で取る

粘土原型が重いのです。芯材を沢山入れましたけど…コアの木材やボルトの重量もありますから、10kgを超えています。

これから切り金と言う作業をするのですが、作業台を石膏型取りモードにブルーシートと紙を敷いて準備してから行います。切り金がズレてしまうのでなるべく粘土像を移動させたくないからです。

石膏が掛かると掃除が面倒な部分にはマスキングテープを覆います。

切り金とは言っても、自分の場合はプラペーパーで作ります。石膏型取り用の切り金は工芸用品売り場や大型の画材店で売られています。真鍮板の0.03mm厚で巻いて売られています。

昔は真鍮の薄板製の切金を使っていましたが、薄過ぎて切れるのです。石膏が食い込んだ部分の切金を引き抜くと千切れるわけです。0.3mmのプラペーパーは厚過ぎると思うんですが、誤差範囲内だと考えてポリパテの状態で計測して表面処理で調整しますから問題ないと判断しました。

切り金は帯状にカットしてから台形に切り出して必要枚数を準備します。台形の短い方の辺を粘土に差し込むと手前が広がるので板同士が重なって隙間無く繋がるというわけです。

このようにライオンの鬣みたいな状態になります。

曲線で繋いだ板は隙間が空きますから、マスキングテープで止めて波状の一枚板のように繋げます。

石膏の作業については「石膏型取り(作業編)」で詳しく説明しているので省きます。

トルーパーのヘルメットは顎の下部分まで回り込んだ造形です。石膏を下まで回り込ませるのは難しい作業なのですが、石膏の中に封入したスタッフの繊維の性質を利用して食い付かせました。

型を外していきます。

石膏型の断面が見えるので厚みが確認できますね。薄いです。ポリパテに置換するための型取りですから、この程度で抜いています。

3面型なのですが、外す時の順序も大切です。よく考えて作業しないと破損しますから手順などを事前に予定しておいてから石膏作業に入りました。

後頭部の型はテーパーが無くて簡単に外れます。後頭部から外しました。顔面の左右は少しねじって外す必要があります。後頭部の型が邪魔になるのです。カチカチ当てていると破損の危険性もあります。

顎の複雑な曲面もキレイに抜けてくれました。

コムリンクの穴もすんなりと抜けました。トルーパーのヘルメットはABS素材で生産されたのです。実物のトルーパーはテーパーを考慮して作られた原型ですから、スポンと抜けたという事は、実物に近い形状に出来たのかな?と思うと安心ですね。

粘土原型は健在です。

石膏型が破損した場合、粘土原型にはめ込んで石膏で接着すれば型を補修する事が可能です。ポリパテ置換の作業が完了するまで原型は置いときます。

石膏型の内側を掃除します。

ウエットティシュで粘土を拭き取り、出て来たゴミを筆で掃きます。入り組んだ部分は綿棒を使って粘土を擦り取ります。形状によって道具を使い分けて行います。無理に狭い部分に指を入れて擦ると爪で引っ掻いて型に傷が出来ます。

作業前に爪を切るのは大事な事です。上の画像の引っ掻き傷は石膏を粘土に塗る時に引っ掻いた痕です。注意していても起こる事なので、事故を減らすには工夫が大事ですね。爪を切るだけで防げるなら切りましょう。

石膏の気泡や粘土原型時に気が付かなかったデコボコも見付かります。石膏型の修正で対処しましょう。

デザインナイフの丸刃で丁寧に削って突起を修正します。

気泡や欠けた部分には粘土を埋め込んで修正します。この型はポリパテ置換のための型ですから粘土で修正しますが、FRPなどで使う石膏型の場合は石膏を溶いて塗り付けて硬化後に削って処理します。

石膏には油粘土が食い付き難いのです。穴に粘土を埋める時は多目に粘土を埋めてはみ出た部分を擦り付けるようにして馴染ませます。

石膏型の内側をサンドペーパーで磨く時の注意として、目詰まりが酷いので小まめに交換する事と石膏が柔らかいので傷を付けないようにする事です。石膏はラッカーパテよりも柔らかいので扱いに注意します。サンドペーパーのエッジでも削れるくらい柔らかいので、磨いているつもりがデコボコが増えたりしないように一方向に動かして磨く事など…注意しています。

削り屑をウェットティッシュで掃除して乾燥させて、石膏型の調整を終わります。

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